安全ベルトについて 私の見解



 ここでも教育・啓蒙の不足を感じる なぜ安全ベルトを使用するのか、するべきなのか。
しばしば、 『安全ベルトをしていたがために 死亡事故になった』
あるいは  『安全ベルトをしていなかったので助かった』
ということを声高に主張する人がいる。
 『だから安全ベルトなどするのは愚の骨頂』

どっちを取るか? 確率に賭けるしかない
 確かに 多くの事例の中では 安全ベルトをしていなければ助かった というケースはあるであろう、いやきっとある。 安全を考えるときに、人は確率で賭ける他ないのである。 そもそも安全ベルトは事が起こったときのためなのである。 その時の確率に賭けるのである。 その説明なしにただ安全ベルトを使いましょう、の標語ばかりでは納得して使おうという気持ちにはならないであろう。 自分で考える一部の人は別であるが。

ドイツでは
 ドイツでは、1970年代だったと記憶しているが、同様『安全ベルトを使ったために死亡事故になった』ケースが取り沙汰された。 このとき、行政は明確に統計を示し、ベルトを使用した方が死亡に至る確率が圧倒的に低いことを示した。 付け加えて、事故後車両が火災になったときにも ベルトを使用していると意識を失わない確率が高く、その結果自力で避難できる可能性が高くなる ことも示した。

 その上、
『安全ベルトは装着後 一度外してみること。 緊急時に初めて外す動作をするのではなくあらかじめ慣れておきましょう』
という啓蒙を行っていた。 これは火災事故と水没事故の時に大切なことである。

 今日ドイツでは個人の車であれタクシーであれ、前部であれb後部座席であれ、安全ベルトを使用しないということが考えられない社会になっている。

そして行政は
 安全ベルトなしでは 時速30Km での衝突にも人間は耐えないことをもっと啓蒙するべきである。
さらに、安全ベルトの装着を義務付けるよりも、安全ベルトを装着していなかった被害者に対する加害者の賠償責任を大幅に軽減するような法的処置を導入するべきではないであろうか。 補償を得られない、自分にも責任の一部があるという状況になればベルトに対する認識も変わってくるのではないであろうか。
安全ベルトを装着したくない人は事故に遭遇した場合の危険をそれなりに負担するのが当然と思うが。

長男のBlogより大いなる疑問。なぜ日本では車の後部座席のシートベルト着用は義務ではない?是非ご覧ください。 挑発的書法ですが、内容は的確。




掛け声だけではいけない

 タクシーに乗るとき、私は憂鬱である。 また文句を言わなければならないのか、と思うからである。 安全ベルトを装着したくないお客が後部座席で安全ベルトを着けないのは勝手である。 しかし、安全ベルトを使いたいお客がそれを使えない状態にして毎日運行している公共交通機関が存在している。 存在するどころではない、過半数のタクシーがそうなのである。

調べてみると
・ 後部座席にも安全ベルトの設置は義務付けれれている。
・ 陸運事務所は 後部座席の安全ベルトを常時使えるようにするように指導している
・ タクシー会社は 後部座席の安全ベルトを常時使えるようにするように指導している
・ 陸運事務所の検査のときには後部座席の安全ベルトが出ているか検査している
のだそうである。

 タクシー運転手がが出発前に『規則ではありませんがよろしければベルトをご利用下さい』 とお客に促してから出発するくらいになればまともなのだが。 さらに『一度バックルを外す練習をしておいてください』と付け足せば満点。 現状は程遠い。    タクシー協会の総元締めからの回答 ブラウザ-の戻るボタンで戻ってください

衝突速度-落下高度 対応表 を作りました、ベルトの必要性を説得する材料になると思います。

テレビのニュース画面から IAEAの危機意識
 2007年7月16日に発生した 新潟県中越沖地震 の影響で 東京電力柏崎刈羽原子力発電所が被害を被った。 IAEA調査団は8月6日から10日にかけて現場調査を行った。
 調査団がバスで到着するテレビのニュース映像、気付かれた方はあったであろうか、全員3点式シートベルトを装着していた
危機管理をする団体の危険に対する姿勢を見る思いであった。 また、3点式シートベルトが用意されているバスが国内にあることも初めて知った。 IAEAはおそらく、安全ベルトを使用できるバスを指定したのであろう。
 交通行政にIAEAのような思考があれば、事故と事故による負傷者・犠牲者は激減することであろう。

 東京電力に このバスがどのような経緯で指定されたのかを質問した(IAEAへの質問方法が見つからなかったので)が、「 お問い合わせの件につきましては、大変申し訳ございませんが、当社が手配したものではないため、詳細はわかりかねます。」との回答であった。

たいへんきちんと整理整頓、几帳面なまでに収納されている安全ベルトのバックル。

 この運転手は私の要求で座席の下からバックルを取り出そうとしている。 この運転手は素直であった。時には『そんなお客には乗ってもらわなくてもよい』と言われる。

 経験した中でもっとも態度が悪かったのは
   宮城県古川市の 一力タクシーの 千葉運転手
後部座席のベルトをつかえない状態にしていただけではない。 自分も運転席で安全ベルトを使用していなかった。
このように、安全に対して軽率な考えを持った運転手の車には乗りたくなかった。またそのような運転手を雇用している会社にも問題がある。

 同様 安全ベルトを使うことをまるで念頭に置いていない。
これは 青森県八戸市 三八五交通 の車。

タクシー会社に通報すれば、『そんな指導はしていない』とのたまう。 陸運事務所に通報しても同様。

彼ら担当者がタクシーに乗るときにそれに気付かないほど観察力がないのであろうか? お役目で指導や検査はするが、自分では必要と思っていないのであろうか?

タクシーの運転手に文句を言うのは世の中で私だけなのであろうか?


 このタクシー仕様車(トヨタ クラウン コンフォート)には後部座席の背もたれに安全ベルトのバックルを収納する凹みが作ってある。
私はこの車に遭遇するとホッとする。 運転手に文句を言わずにすぐにベルトが装着できるからである。

 ところがこのタクシー(神奈川県横須賀市 個人タクシー残念ながら名前は失念)は、それにもかかわらず、バックルを座席下にわざわざしまいこんでいた。 運転手は『使うお客はいませんからねー』と笑っていた。 これは笑い事ではないのだ。 『お客様の安全を第一に』をモットーとしているとのことだがこのモットーとやらは何を言っているのであろうか?

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  衣川さんの意見



 左の画像のようにトヨペット コンフォート(タクシー専用に開発された)の後部座席にはシートベルトのバックルを収納するくぼみが用意されている。 バックルを収納すると落ちない様にできている。
使用可能率が最も高いのがこの車種。 シートカバー交換の時に意図してバックルをシート下に落とさない限りバックルは使用可能な状態になるはずである。

左下の小さな画像
 一方ニッサンクルー(同様タクシー専用に開発された)は何の工夫も無いバックル収納ポケットがあるだけ。 これではシートカバー交換の時にバックルはシートの下に落ちてしまう。 事実ニッサンクルーではバックルが使用可能になっていることはまれである。 画像の車もボケットの中は空であった。 日産自動車の設計態度にも問題があると考える。

 2004年3月7日に見かけた光景。
チャイルドシートが義務付けられて久しい。 子供を助手席に立たせて高速道路を走行していた。 丁度料金所で一緒になったので画像を採集できた。 運転席の父親と思しき男性は安全ベルトを装着している。 後部座席の母親と思しき女性は安全ベルトを使っていない。 そして子供が助手席で奔放にしている姿を眺めるだけなのだ。

 子供を平気で8階建てのビルの柵のない屋上で遊ばせる親がいるだろうか? 想像を絶する思考の親がいるものだ。
罰則があるから ・ ・ ではなく、自ら考えることがあればこのような行動はとらないと思うのだが ・ ・ 。

 過日、犬を抱いて運転をしている光景を見かけた。 軽率としか言いようが無い。






幼稚園バス

これにも驚く、あきれる。

 おそらく法律で義務になっていないから、安全ベルトは要らないということなのであろう。 法律で義務になっていない ということがすでにあきれたことである。

 いくつかの幼稚園の送迎バスを観察したがいずれも安全ベルトは用意されていなかった。 幼児の時から安全ベルトを使用する習慣を付けるべきであるのに、幼稚園ではそれをしない、行政もそれを義務化しない、自動車会社もそんなことは意にも介さない、子供を入園させる親も気にもしない。

 これでも行政は交通事故犠牲者を減らそうと本気で思っているのであろうか?

子供の時から安全ベルトを使用し、安全ベルトを使用しなければ不安で車に乗っていられない という感覚を身に付けることが大切である。 そのような大人ばかりであればどれほど交通事故犠牲者は減ることであろう。

幼稚園で教育すれば 子供が大人に向かって「出発前にベルトしなくちゃだめだよ」と言うようになるであろう。 大人にも影響を及ぼすこともできる。

下の画像に写っているのは 先生が座る座席、ここにも安全ベルトは無い。

Mai.06

あきれたものである。運転席にはベルトがある。しかし子供の席にはベルトが無い。 安全を追求する姿勢ではなく、規則だから ・ ・ ・ 取り付けるという発想。
自動車を作る側も、法律を作る側にも本当に危険を減らそうという意思を感じることはできない。

追記:
幼稚園の自動車遊具。 この座席に安全ベルトを準備して、運転ごっこをするときも「ベルトを付けてから」ということにすれば教育効果は絶大と思うが・・ いかがなものであろう。

意思表示
私はタクシー後部座席でも安全ベルトを極力使用します。 同行の人にいやな思いをさせないよう運転手に文句を言わない場合もあります。 しかし、それは例外であって、『安全ベルトを使う』意思は常にある。 万一安全ベルトを装着しないまま事故で私が死亡するに至った場合には運転手と管理責任のあるタクシー会社、そして指導責任がある陸運事務所の責任を問うべきであると、ここに表明しておきます。

同様高速バスにおいても安全ベルトを使用する意思があります。 時々ベルトの状態が悪く使用できない場合があります。 空席があれば安全ベルトが使用できる席に移動します、満席の場合には致し方ありません。 安全ベルトの状態の点検を怠った運転者、それを指導しないバス会社の責任を問うべきであることをここに表明しておきます。

以上、私に不慮の事故があった時のことを想定して。

 画像・文章はより適切なものが採集できれば入れ替えます。


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