常時点灯について


 最近前照灯の常時点灯推進が話題になっている。マスコミにもしばしば取り上げられている。
交通当事者がお互いに存在を認識し合うことが事故を防ぐ要件であることは単純な理屈であり、そのために前照灯を点灯することには大賛成である。
 必要なところでの点灯を忘れるくらいであれば常時点灯するのが得策と言ってよいであろう。
マスコミの論調に一部問題を感じるのでここに記しておく。


◎ 『点灯することにより見られているという意識が安全運転につながる』 そうである。
   この効果は前照灯点灯の本来の目的ではない。 現状では多少それがあるかもしれない。 大方の車が常時点灯するようになったあかつきにはその効果はまったく期待できない。
見られているから安全運転するということに期待するとは 何とも消極的な発想である。

◎『すでに常時点灯を行っている2輪車が目立たなくなるから・・否定的
  意見もある』

  ここには重要な見落としがある。 自動二輪車が4輪車から認識されなければならないのはもちろんであるが、事故を防ぐためには双方がお互いの存在を確実に認識しあう必要がある。 山間の道を自動二輪で走っているときにカーブの向こうから接近する4輪車が点灯していれば二輪者の運転者にとってどれほど認識が楽であろうか ・ ・ 。 カーブミラー越しにも目を一瞬向けるだけで確認が可能だ。
私自身、大型2輪車を使っている、2輪車の運転者にとっても常時点灯は好ましいものだと確信している。

◎『眩しいという意見もある』
  眩しいと言って点灯を嫌う人がいることは知っている。 ただし、眩しいという人を観察していると(数人であるが)、「眩しいから点灯しない」のではないようだ。 点灯したくないから、眩しいという理由を付けているように思える。 そして、そのような人々は 点灯している車に 眩しいと怒る、そして その車を凝視してしまうのである。 それでは眩しく感じるのが道理である。 眩しいときには視線をそらすこと。 これは前照灯を上げている対向車についても言えることである。

  私の追加意見
常時点灯するのであれば、一部の車が点灯するのは危険を生み出す。
多くの車が点灯している中では点灯していない車は沈んでしまう。
「常時点灯をしよう、点けていないと安全意識が無い人と思われますよ」 的な空気を醸成するのではなく、 車幅灯だけの点灯は禁止し、法規で全車両に常時点灯を義務付けるべきであろう。
例えば
雨の高速道路で車線変更するときに点灯している後続車は確認が容易です、しかし、その間に点灯していない車両がいるとその車両は見落とされがちになります。

 皆さんへ
ご自分の車が他の車からどれくらい認識されやすいか、あるいはされにくいか、いろいろな状況の下で意識してみてください。 塗色、大きさが同じくらいの他の車を見てください。

夕方、雨の日、バックミラー越しに、雨の高速道路で、トンネルの中で、トンネルを出た直後 後の車がまだトンネルの中を走行中に、カーブミラー越しに などなど多様な状況で。
条件が悪い時にバックミラー越しに確認するには前照灯がいかに有効かわかるとおもいます。

他車が確認しにくいときは自分の車も他車から確認されにくいときです。 前照灯を点けましょう。
特に自分の車の塗色が回りの景色に溶け込む場合には常時点灯が一番です。

白い車も晴れた雪道では目立ちません。

少しでも視界が悪いときには点灯を忘れないようにしましょう。
これほど
簡単で効果のある安全対策は他にあるでしょうか

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