JAFの機関紙より


私はJAFに加入していない。 交通行政に最も影響を及ぼせるはずの団体であるが、 批判的立場が皆無である。 機関紙はマンションのごみ捨て場でときどき拾って読むだけである。 その中から気付いた点を記しておく。 たまに見つけると、パラパラとめくって気付いたことを記すのみであることはご了承いただきたい。

ようやく問題にしているが・・・

JAFニュースでようやく取り上げている
http://www.jaf.or.jp/profile/news/file/2016_35.htm

『JAFは8月15日(月)〜9月1日(木)、全国の「信号機のない横断歩道」における歩行者優先について実態調査を実施し、その集計結果をまとめました。 調査は各都道府県2箇所ずつ、全国合計94箇所で信号機が設置されていない横断歩道を通過する車両10,026台を対象に行ったところ、歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車はわずか757台(7.6%)という結果となりました。また、半数以上にあたる48箇所の調査地点での停止率が5%未満となり、課題の大きさが浮き彫りになりました。』

とのことであるが、わざわざ調査するまでもなく、JAFの人間は全員知っていたはずである

私が歩行者優先を守って横断歩道前で停止した結果
  警笛を鳴らされた
  追い越された(横断歩行者が注意していたから無事だった)
  対向車にライトで注意を促したが、停止しない、無視された
など、歩行者が注意していなかったなら、私が停止したことが徒になって歩行者がはねられる結果になったであろう状況も多々あった。

                                            30.Okt.16

JAFの人間は
前記 信号の無い横断歩道の問題だけでなく
  歩道を横切る時に一時停止をする車はほとんどない こと
  信号の無い横断歩道の直前で停止している車がある場合、その側方を通過し
   てその前に出る前に一時停止を守る車は皆無である こと
  高速道路のインターチェンジまど、30Km/hなどの速度規制があってもそれを守
   る車は皆無である こと
  首都高など 50Km/h規制の道路、実際に50Km/hで走っている車は皆無で
   ある こと、多くは70Km/h程度、夜間であれば80〜100Km/hで走っている
   こと  など
当然知っていることであろう。知らないはずがない。

警察もこのような本質的な安全については取締りをする様子は皆無。
左右丸見えの一時停止の取締り、極端な低速度規制道路での速度違反取締りなど、取締りは容易だが本質的安全にかかわらない部分にしか手を染めない。
本心から安全意識を高めよう、悲惨な交通事故を減らそうと考えているとは思えない。

JAFはこのような警察の姿勢に批判を浴びせるくらいの意気がある組織であるべきである。 JAF も 交通安全協会 も何ら建設的な組織とは思えない。

                                            2.Jan.17

2002年10月号
42ページ

記事は以下のとおり

『赤信号を1秒延ばして 事故を2割削滅
信号交差点には「全赤時間」というものがある。これは、双方向の信号がすべて赤になる時間を指す。この時間を設けないと、赤で.も止まれずに進入してきた車と青で発進した車が衝突してしまう。
愛知県警は、事故が多い103の交差点で「一方の赤信号を1秒長くする」実験を行った。づまり、全赤時間を1秒長くする試みだ。
103の交差点では、実施前6か月で358件の事故が発生していたが、実施後6か月で発生した事故は290件。19%の減少だ。
とくに出会い頭事故と右折直進事故は約25%減少した。 しかし、すべての交差点で事故が減ったわけではない。3割の交差点では逆に増えている。その原因はわからないが、明らかに交通事故の総量を減らす効果はあり、費用もほとんどかからない。そこで、県警ではこの方法が有効な場一所を慎重に選び、導入する交差点を増やしていく方針だ。』

この記事を読んで、あ然とした。 愛知県警の安全に対する基本的な間違い、そしてそれを美化するかのような記事を掲載するJAFの無感覚で警察に追従するだけの批判精神の欠如。

赤で.も止まれずに進入してきた車・・』は本来は無いはずである。 黄色信号で加速するのがあたりまえの現状を正すのが正攻法のはずである。
現状は米国やヨーロッパでは考えられないほどの乱れである。

記憶によれば 「全赤時間」 は1970年後半から出てきた。 それ以前は赤信号に切り替ると同時に交差道路の信号は青になったのだ。 信号を守らない車があるので危険だということで、全赤信号を導入し、その結果、

黄色信号はまだ安心 赤になってもまだ行ける

という状況を作り出してしまったのだ。
本来は信号を守らせる施策が必要なはずなのに、本質を追求せずに安易で情緒的な思考に基づいた施策の結果が今日の状況なのである。

全赤時間を1秒間長くすることが多くの交差点で実施されれば、その結末は明瞭である。 すなわち、現在よりもさらに 赤信号になっても「まだ行ける」 時間帯が増えるだけなのだ。

黄色信号で停止しやすいように黄色の時間を延ばす(短すぎる場合が多いと感じる)、そして全赤時間は減らす(いずれ、無くす)方向にする、そして赤信号での交差点進入の罰則を強化する、  べきであろう。

信号無視は 即他人を危険に陥れる恐れのある重大な違反のはずである(事実ドイツの罰則は信号無視の方が厳しい)。 速度違反取締りにかたよっているのはおかしい。 速度違反を取締るレーダーを設置するよりも、信号無視を監視するカメラを設置するべきであると感じる。

JAFもJAFとしての考察をもとに、公安委員会や警察に対して鋭い批判を公開するような組織になって初めて、交通安全に寄与できると考えるが、いかがなものだろう。

15.Feb.2003

連載 危険予知 というページがある。 私にとってこのページは価値があると思う。

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