現実と法規の乖離

90cc原動機付自転車の速度計である。赤の表示を見てほしい。1速の守備範囲は30Km/hまで、4速のそれは90Km/hまでである。 「出せても守るのが制限速度」・・確かに法の論理はそうである。 しかし性能も実情も法定速度をはるかに上回っている。 法が現実に追いついていない、あるいは行政にその意思がない。

 そして、行政がそれを知らないわけがない。 交番勤務の警察官が使うスーパーカブにしても法定速度で走っているのをみたことがない。

 メーカーは「まさか法定速度で連続して走行する」などとは考えていない。 ごく稀に法定速度以上は出さないおばさんがいる、そのバイクは点火栓にカーボンが溜まり不調になる。 バイク屋さんも困るとのこと。

 このような矛盾は遵法精神を失わせることに寄与するのみである。

 

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