ADAC ドイツ自動車連盟 (未完)


日本のJAFに相当するADAC(Allgemeiner Deutscher Automobil-Club) 。 その行動力は全国にまたがる救急ヘリコプター網の整備などで日本でも知られるようになった。

会員誌を見るとその的確で痛烈な批判、論理的安全の分析と啓蒙、はJAFの及ぶところではない。
行政の不手際、標識の不適切な設置などを検証して全く歯に衣を着せない批判を行う。

正しい整備工場の選択 2004年9月号 より

 記事の標題 「冒険、脱線? 正しい整備工場の選択」
点検を依頼するのは信頼の問題、とはいえ いつもディーラー整備工場でなければならないのか?
それとも銘柄に依存しない工場に持ってゆくのがよいのか?
大掛かりなADACテスト で答えをだします。

(普段のADACテストは4-5箇所ほどの整備工場にテスト車を送り込むもの。今回はなんと70台の自動車を整備工場に送り込んでいる。 もちろんADACテストの車であることは隠して。
サムネール画像をクリックして画像をご覧下さい。 戻るボタンで戻ってきてください)

 テストに供したのは 7車種 70台の車、
整備工場 の半数はディーラーの整備工場、残りはメーカーに属さない工場

テスト車は 全て2年以上の車、4気筒、ガソリン車を選んだ
ルノーMeganeBMW3日産AlmeraフォードFocusオペルAstra
Mercedes(ベンツ)A-クラス、 フォルクスワーゲン Golf

全車に 以下の3つの共通欠陥を作った
    冷却水位 不足、 室内灯
またはトランクルーム灯切れ、 タイヤ圧不適正

4番目の欠陥は車種ごとに異なる
    BMW:パワーステアリングオイル不足
    フォードとMercedes:フロントガラス洗浄液噴射角度低すぎ
    日産、オペル、ルノー:左ヘッドライト照射角度低すぎ
さらに
    制御回路に ある欠陥を作った、これは電子的に診断可能である。

全て、整備手順に従い、それなりの注意を払っていれば当然気付くべきことである。
車を預ける2,3日前に電話でその日取りの約束をした。
依頼のしかたも全て 「点検をしてください」 と同一
さらに、「エンジンが不調」 という意図がぼやけた依頼をした。

ADACテストは今回初めて
整備受付の時に 見積書あるいは、受付書を渡したか、そして電話連絡先を聞いたか
そして、約束の納車期日を守ったか についても採点対象とした。
請求書に不適切な請求内容があるものも減点対象とした

整備完了後、ADACの整備士が詳細に点検し、
必要に応じて追加作業をして所有者に返還した。

ドイツ全国のADAC会員から登録車両の提供を受けた。

左のサムネール画像をクリックして次のページを見ていただきたい。
車種ごとにまずディーラー整備工場、一般整備工場が各5箇所記してある。
その右は整備工場の所在地と名前、そして 技術項目70点満点 と 接客項目30点満点で各項目ごとの得点が出ている。
右から3列目は不必要な精算による減点の項目である。

右から2列目は合計得点100点満点、
一番右はADACの判定
  ++  非常に良い(88-100点)
  +  良い(73-87点)
   o  可(56-72点)
   oの中に- 足りている(40-55点)
   -   不可(40点以下)


今回のADACテストはディーラ整備工場以外に車を預けることについて重点を置いたテストであった。
そのため70台もの車をテストに出している。 当然整備工場の数も多い。 普段のADACテストでは整備工場の名称と所在地電話番号のみならず、工場の写真まで掲載されている。 そして、得点が低い整備工場の名をあげて「整備に出す意味が全くない」と公表することもまれではない。

今回のADACテストでも 不可の判定が出た8箇所の自動車整備工場のうち アウグスブルグの日産ディーラー工場 Autohaus Volkなどは 「整備に出す価値がない」と判定される部類であろう。 ここは冷却液を補充した他は何もしていない、その上お客に問い合わせることなく燃料添加剤を入れたために3点減点されている。

Mercedes Benzのを扱ったベルリンの一般工場 Autoservice Tschuschke は電話連絡先を聞いたことと、納期限を守ったことで15点獲得しているが、これが全て。 整備は0、「整備に出す価値がない」と指摘されて当然である。

ADACは普段のADACテストでは整備工場の釈明も掲載している。 数が多いせいか今回は載せていない。


日本では何故か名前を出すことに非常に抵抗感があるようである。 営業妨害などということを言う人もいる。
仕事としてお客の依頼を受けて車を預かるからには、信頼に応える内容の作業をするのは当然であろう。 代価もお客から受け取るのである。
低い点を公表されて営業妨害などと言うのはお門違いもはなはだしい。 ろくでもない整備をされた車を使わなければならないオーナーに同情するのなら納得できる。

タクシー後部座席の実態 に時に実名を出すことに抵抗を感じる読者も多いようである。
掲示板に「刺されるなよ!」と書かれたこともある。

職業運転手がお客を運ぶ時に安全ベルトを着用せずに平気で居られる、そのような安全感覚で運転されてはかなわないのはお客の方である。
会社名、運転手名を明示して私の タクシー後部座席の実態 のページに記している。 安全とは何かを主張するのであれば中途半端ではいけない、A社のB運転手などと言っていてはまるで主張にならないのだ。

JAFがなぜADACテストのような、自動車オーナーの助けになることをしないのか? 日本ではJAFこそ最も適格な団体ではないのではないか。

「シートベルトを使いましょう」などとお題目を唱えているより、抜き打ち検査をして、タクシー会社毎に安全ベルトの準備率を公表する方がよほど実効がある。
タクシー後部座席の実態 を私一人で記録しているなどということは本当は馬鹿げているし、そもそも私がなぜそんなことをすることになるのか ・ ・ 単にお役所やしかるべき団体がだらしがないからである。


自動車に限らずいろいろな職種の仕事を 隠しカメラで記録して社名や作業者の名前も含めてテレビで公表している番組は、少なくともアメリカ、オーストラリアにはある。 結構人気のある番組であるとか。 ハウスクリーニング中に窃盗を働いているところをビィデオに収録され、それが証拠となって逮捕された例は日本でも放映された。

商品テストには積極的な日本では何故か仕事の内容にメスを入れる記事や番組には出会わない。 不思議である。



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